きちんとケアをしているつもりでも、いつの間にかできている枝毛。毛先の枝毛を放置すると、髪のダメージはどんどん悪化していきます。 何がきっかけで枝毛は発生するのでしょうか? 枝毛の原因と、予防方法についてご紹介します。
1本の髪は3つの層から構成されていて、最も外側の層をキューティクルといいます。
本来は硬くて丈夫なキューティクルですが、何らかのダメージを受けると剥がれたりめくれたりして、中に含まれるタンパク質や水分が流れ出す事態に。
このような髪は縦に裂けやすく、裂けた状態の髪を「枝毛」と呼びます。キューティクルがダメージを受けるのには、いくつかの原因が考えられます。
濡れた状態の髪は、キューティクルが剥がれやすくなっています。
洗髪後に髪を乾かさず放置していると、キューティクルはどんどん開いてタンパク質や水分が流出してしまうのです。
そのまま寝てしまうと、枕やシーツにこすれてさらにダメージが大きくなります。
髪を乾かすときは一般的にドライヤーが使われますが、使い方を間違えると枝毛を増やすことになりかねません。
髪の主成分はタンパク質で熱に弱い特徴があり、ドライヤーの温風を極端に髪に近づけると、キューティクルが変性する恐れがあります。
髪の深部まで液剤を浸透させるために、カラーリング剤やパーマ液にはキューティクルを剥がす薬剤が含まれています。
過度なカラーリングを行ったり、頻繁にヘアスタイルを変えたりするとキューティクルが傷ついて枝毛の発生につながります。
髪が紫外線を浴びると、キューティクルを覆っている脂質が失われやすくなります。
この脂質がなくなるとキューティクル同士の結びつきが弱くなり、少しの摩擦でもキューティクルが剥がれる原因になります。
髪の美しさは、毛先の印象によって大きく左右されます。枝毛を防ぐ方法について見ていきましょう。
シャンプーをして髪を清潔にしたあとは、トリートメントを毛先中心になじませましょう。
トリートメントを塗ったあとは3分程度放置してから洗い流すとしっとりまとまります。
時間や余力があるときには蒸しタオルを頭に巻いて放置するのがおすすめです。
髪は根元から乾かし始め、徐々に毛先に向けて温風を当てていきましょう。
ダメージを受けやすい毛先は余熱でもある程度乾くので、頭皮や根元をしっかり乾かすように意識します。
ドライヤーは、髪から20センチ以上離して使いましょう。
絡んだ髪は、ブラッシングの前にやさしく指でほぐしましょう。
無理にブラシで引っ張ると髪が傷む原因になります。
ブラッシングは毛先からスタートし、徐々に頭皮に向けて無理せず行います。ブ
ラッシングには、静電気が起こりにくい木製のブラシがおすすめです。
洗い流さないトリートメントは髪に栄養を与えるだけでなく、ドライヤーの熱から髪を守る働きがあります。
ドライヤーの前に、毛先から5センチほど上の部分までつけるようにしてください。
枝毛になった髪を元の状態に戻すことはできません。
また、枝毛より上の部分もダメージが進んでいるので、毛先から少なくとも5センチ上まで切るようにしましょう。
切断面が大きいと髪に必要な栄養素が流出しやすくなるので、ハサミで垂直に切ってください。
枝毛ができてしまった髪は、ダメージが進行して修復が難しい状態です。
美しい髪を保つためには、枝毛をつくらないための日頃のケアが大切。
普段の生活の中でダメージを蓄積しないように心がけましょう。